鉄釉樹林文壺ー雪景色ー New!
鉄釉樹林文壺ー雪景色ー New!
(163)
この壺は、三種類の釉薬を使い、黒井千左が得意とする樹林文を画いています。上部は黒と白の釉薬で樹林に雪が積もった様子を表現し、下部は黒と茶褐色の釉薬で樹林を細やかに表現しています。雪と雪の残っていない部分との境界を三種類の釉薬をうまく使ってぼかし、その釉薬が熔け合って変化し、絵画のような風景となっています。
全てエアコンプレッサーによる釉薬の吹きつけにより、絵を描いています。上部は白の釉薬、下部は黒の釉薬を何層にも吹きつけ、境界付近は白と黒の釉薬を微妙な加減で吹き付け、二つの釉薬がうまく混ざり合うように施釉しています。その後、ゴム液を使って絵筆で樹林を画き、ゴムが乾いたら全体に茶褐色の釉薬を何層にも吹きつけ、ゴムを抜くと樹林文が浮かび上がり、完成となります。
スッキリとしたフォルムながら、どっしりとしたサイズ感、そして細やかな文様。冬の情景を表現した壺は、熟練した作家の技術を駆使した力作です。室内インテリアとして、またお花を生けて使ってもいい重厚感ある作品です。
※画像にあるサンタクロースは展示例で付いていません。
桐箱付/30×35.5(cm)