黒井 博史 KUROI HIROSHI
黒井 博史 くろい ひろし
1974年生まれ / 陶歴 16年
日本工芸会正会員(2018年認定)
-東京(京王百貨店新宿店、淡交センター・カルム)、名古屋(三越)、千葉(茶道会館)、札幌(札幌芸術の森美術館)、三重(津松菱百貨店)、姫路(山陽百貨店)、岡山(天満屋、瀬戸内市美術館)、倉敷・福山(天満屋)、広島(そごう)、松山(伊予鉄髙島屋)など全国の百貨店やギャラリー、美術館等で個展・グループ展等を開催。
主な収蔵・採用先
瀬戸内市美術館、瀬戸内市、RSK山陽放送、ANAクラウンプラザホテル岡山、松山大学、
味創房 麦(ミシュラン一つ星)、割烹美作、日本料理一扇などほか多数。
1998年 | 松山大学経済学部卒業(経済学士) 山陽放送(TBS系)入社し、営業部・報道部(記者)など6年間勤務 |
2005年 | 京都府立陶工高等技術専門校成形科修了 |
2006年 | 京都市産業技術研究所工業技術センター本科修了 父・黒井千左(岡山県重要無形文化財保持者)のもとで作陶に入る。 |
2008年 | 岡山天満屋初個展(以降12・19年) |
2010年 | 第57回日本伝統工芸展初入選 (以降11、13、18、20年入選) 第53回日本伝統工芸中国支部展初出品初入選 (以降、連続入選) |
2012年 | 岡山県美術展山陽新聞社賞受賞(最高賞) |
2014年 | 岡山県美術展県展特別賞受賞 |
2016年 | 没後100年宮川香山展招待出品(岡山県立美術館) |
2018年 | 第61回日本伝統工芸中国支部展岡山県知事賞受賞 日本工芸会正会員に認定される。 黒井博史×ANAクラウンプラザホテル岡山コラボ企画 「OKAYAMAEAST MUSE DINNER(8・9月)」 フルコースディナーの器(全8種)デザイン・制作 |
2019年 | 第62回日本伝統工芸中国支部展岡山市長賞受賞 名古屋栄三越父子展 |
2020年 | 第63回日本伝統工芸中国支部展岡山県知事賞受賞 日本陶磁協会奨励賞中国四国展入選 伊予鉄髙島屋父子展 |
代表作品 MASTERPIECE
鉄釉紅彩幾何文鉢
- (50.3×15.3cm)
/ 第61回日本伝統工芸中国支部展
岡山県知事賞受賞作品(2018年) - 陶土の鉢に黒釉を掛け、幾何文様をゴム液でマスキングする。その後、紅釉、茶釉等の釉薬をさらに掛けて、マスキングを取り除く。動きのある鉄釉で繊細な文様を表現するのは大変困難なことで、多くの経験が必要であり、努力がうかがわれる作品といえよう。今後も釉薬の研究等を積み重ねていくことで、新たな作品に期待したい。
(重要無形文化財保持者[人間国宝]福島善三)
「第61回日本伝統工芸中国支部展図録」より引用
鉄釉彩幾何文鉢
- (51.5×16cm)
/ 第62回日本伝統工芸中国支部展
岡山市長賞受賞作品(2019年) - 伝統的な鉄釉による作品だが、なぜか新鮮に感じる。轆轤成形によってつくり出された形の美しさに加え、釉薬の濃淡が生む結晶や心地よい艶感など、やきものの魅力がこの鉢には備わっている。茶色の釉薬を掛け、ゴム液で文様を描き、その上から黒色の釉薬を掛けた後、ゴム液を剥がす。この方法によって繊細で動きのある文様が生み出されている。伝統的な技法を用いながらも、いかにして現代に相応しい作品を生み出すことができるのか、今後もこの気持ちを大切に制作してほしい。
(東京国立近代美術館工芸課長 唐澤昌宏)
「第62回日本伝統工芸中国支部展図録」より引用
鉄釉彩幾何文鉢
- (34.5×35×31.5cm)
/ 第63回日本伝統工芸中国支部展
岡山県知事賞受賞作品(2020年) - 張りのある胴に大きめな口がつけられ、大らかでゆったりとした雰囲気のする鉄釉花器である。最初に茶色の釉薬を掛けその上に黒色の釉薬で幾何文を描いて、2種類の鉄釉を使った作品である。文様は規則的でありながら適度に動きがあり、文様の入らないところはフォルムとの一体感を考え施釉されている。ろくろ成形のふくよかさと、鉄釉を使った効果がよく表現されている。
(重要無形文化財保持者[人間国宝]前田昭博)
「第63回日本伝統工芸中国支部展講評文」より引用