ANAクラウンプラザホテル岡山(Vol.2)
連日厳しい暑さが続いていますね。私もこの仕事を始めて12年余りになりますが、今年の暑さは体にこたえます。
そんな中、先日、ANAクラウンプラザホテル岡山での企画用作品の納品前最後の窯焚きが無事に終わり、25日の夜に納品・検品と会場となるウルバーノに展示用作品を展示してきました。
公募展用の大鉢制作も同時並行でやりながらだったので、気持ちばかり焦りながらの制作でした。おおよそのメニュー構想が決まってから、リクエストのあったサイズや用途、形を基にデザインを考え、作る作品を決めていきます。
本当は成形・素焼・本焼までとりあえずやって試作品を作った上で、本格的に制作したかったんですが、時間がなく、窯焚き回数は多い割に父も岡山天満屋での個展も控えていて、品物がたくさん入らないため、試作をしないまま、ぶっつけ本番で本焼しました。
試作をする時間があれば、成形して素焼をして本焼をすることで、焼成後の器のフォルムの変化や腰や口縁部分の厚み、重量など色々と成形に関わるデータが得られ、良くない部分を修正して、本格的に成形して素焼をすることができます。しかし、その時間がなかったので、本焼の回数は多くても、素焼回数が1回だけになり、成形のやり直しがききません。とても不安でした。
口縁の焼き上げサイズが最大で28センチ~23センチと大きいものばかりで、しかも深くない平皿中心で、腰がへたったり、歪みがきやすい形状なので、洋食器に多い磁器のようにカリカリに薄く軽量というわけにはいきません。虫明焼は薄造りですが、いつもよりは口縁や腰はやや厚めにして土物らしい温かみのある作品作りを心がけました。
紆余曲折を経て、なんとか納品予定数を確保でき、ホッとしました。最後の本焼で失敗していたら、企画自体が成り立たないので、普段通りにやれば問題ありませんが、期限があるので怖いですね。
もっと時間があったらもっといい物を・・・と作った本人的には欲を出してしまいますが、それなりの作品に仕上がっていると思います。
本日より、ANAクラウンプラザホテル岡山1階カジュアルダイニング「ウルバーノ」にて提供されます。是非、多くの皆さんに虫明焼の器でフレンチを楽しんでいただきたいと思います。
こんな機会は中々ありませんから。2カ月間の特別企画です。応援していただければ嬉しいです。行かれる方は必ずご予約をされることをお勧めします。
ANAクラウンプラザホテル岡山1階カジュアルダイニング「ウルバーノ」
ご予約 086-898-2268
コース 「虫明焼×OKAYAMA EAST MUSE DINNER」
期間 8月1日(水)~9月30日(日)